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2010年11月

祝・三遊亭鳳笑二ッ目昇進

「いい加減ブログ更新してくださいよ」と好の助に怒られた。

先日行った三島での落語会にて世話人の方が

僕と一緒に来た好の助のプロフィールを紹介してくれたんだけど

「三遊亭好の助さん・・・えー、彼は橘也さんのトモダチで・・・」

友達じゃないです、後輩です(◞‸◟)

いや、友人少ないので、じゃあ友達でいいです。

同業者として数少ない、気楽に付き合える男です。

そんな彼からのお叱りなので更新します。

 

博多の話はもういいかしら。

最終日は自分にとって凄く良い事が二つあったんだけど、

ま、いいや。

志の輔師匠の偉大さと、博多の街の素晴らしさに感激したです。

前者は僕の心の中に、後者は僕と一太郎・好吉の胸の中に

留めておこう。とにかく良い事あったですよ。

 

11月16日。すっかり寒く、電車を待つホームでも息が白い。

両国エンチョウ寄席、於・お江戸両国亭。

二ッ目勉強会という位置づけの会なのだが、この日は特別。

一門の新二ッ目、鳳笑の披露目。

出演者は鳳笑、兼好兄、王楽兄、きつつき兄、好の助、好吉、と僕。

エンチョウ寄席とは思えぬ大入り。

毎月16日にやってるんです、これを期に皆様覚えて下さいまし。

そしてまた来て下さいまし。

 

まだ僕も前座の頃、入門してきた鳳笑。2006年4月、だっけ?

きつつき兄が二ッ目に昇進して僕がたて前座になってからは

彼にも随分嫌な思いをさせたんだと思う。

彼は器用じゃない。楽屋仕事もそつなくこなす、とはとても言い難い。

それまできつつき兄におんぶに抱っこだった自分に

後輩の面倒をきちんと見られる程の余裕なんて無く、

彼がしくじると随分酷い言い方で怒った。

自分なりに教えたつもりだけど、言い方って大事なんだよね。

例え正しい教えでも、言い方が腹立つと

それを素直に聞く気になれない。

自分もそういう経験何度もあったはずなのに、

いざ自分が教える立場になるとあのザマか、っていう。

それでも彼は僕を避ける事無く、一緒に楽屋で働いた。

きつつき兄にも言われたし、実際自分も思ってたけど、

彼は本当に性根が優しい。先輩にも後輩にも。

むしろ僕の方が世話になってたんだと今にして思う。

 

前座勉強会を一緒にやったりもした。

松幸兄、僕、当時かっ好(現好の助)、鳳笑、楽大の5人で。

自分は覚えたネタをやるのに手一杯だったけど、

鳳笑は色々マクラやクスグリを工夫したりして、楽屋の爆笑さらってった。

時折手酷い下ネタ、というか半分以上下ネタ混じりだけど。

普段の高座では愚直に前座噺やってたのに、

彼なりにきちんと考えている姿が見えた。

自分ももっと頑張らなきゃなあと思ったっけ。良い刺激だった。

 

自分が昇進して、好の助も一緒に上がったのでその後は

彼がたて前座。随分苦労してたみたいだった。

「ここ(楽屋でたて前座が座る所)に座って兄さんの苦労が解りました」

って言われた。

自分なりに経験談を話した。彼も素直に聞いてくれてた。

彼がたて前座になってから、楽屋が明るくなった。

前座が楽しそうに働いてる姿を見て、自分のせいで

楽屋が暗かったのかな、と猛省した。

全て彼の人徳、そして僕の不徳の致すところ。申し訳ない。

 

4年半、前座修行に費やしたそうだ。

うちの一門としては長い方。

昇進と同時に、長い事付き合ってた女性と入籍したそうだ。

結婚を決意した経緯を昨日の会の後に電車で聞いたんだけど

彼らしい、素敵な話だった。つくづく心の綺麗な奴め。

 

19時、エンチョウ寄席開演。

前座の好吉『つる』、好の助『初音の鼓』、僕『義眼』

きつつき兄『代書屋』、兼好兄『紀州』でお仲入り。

それぞれがマクラで鳳笑の思い出を語る。

そのエピソードを出力するだけで笑い話になる鳳笑の魅力。

仲入り後、披露口上。

二ッ目の分際で口上、とか野暮な事言わないであげて。

まだ話し足りない彼にまつわるエトセトラを披露する一同。

何故か三本締めの音頭を新二ッ目自ら。

また堂々とやっちゃうのな。

「退屈だったのでちょうどいいです」ってなんだよ。

口上後、王楽兄『鼓ヶ滝』、主任鳳笑『鮑のし』でお開き。

21時撤収の会場なのに21時半くらいになっちゃった。

長々お付き合い下さったお客様、遅くなりまして申し訳ございません。

そして本当に有難うございました。

 

終演後は、兼好兄のお客様がお祝いのために

打ち上げの席をセッティングしてくださってたのでお供させて頂く。

はしゃぐ一同。楽しい宴席。有難うございました。

 

実に愛されてる男だ。

暫くはあちこち呼ばれたり、新婚だし、色々忙しいんだろう。

可愛がられるのは才能の一つ。自分には無い。

敵を作るのは得意なんだけど。そういう願望は別に無いんだけど。

 

彼も僕と同じ静岡県出身。

いつか地元の会に彼も呼びたい。一緒に仕事したいもんだ。

その時はちゃんとギャラ払うから、誰か独身の女性紹介してよね。

カミサンの友人とか居るだろぉ!

これ以上鳳笑に

「兄さんもてないっすね^^;」みたいな目で見られたくない(◞‸◟)

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博多天神落語祭りレポートつづき

10月29日、博多天神落語祭り初日のレポートを終えた後、

続きを全く更新しないという体たらく。

潜入レポートが途中で消息を絶つというのも

ちょっと面白いかなとか思ったけど、

いい加減更新しやがれと数人に怒られたのでそろそろ書きます。

 

10月30日、二日目。

前日の打ち上げで、博多名物、美味なる水炊きを頂いて

気分も晴れやかに会場へ。

水炊きは絶対食べた方が良いです。鶏の底力を思い知ります。

まず11時からこども寄席。

メンバーは二代目林家木久蔵師匠、王楽兄、林家ひろ木兄、僕。

博多のお子様に落語を知ってもらう毎年恒例の企画。

落語の解説をひろ木兄と僕、実演を二代目と王楽兄が担当。

前日の打ち上げの席にてひろ木兄より

「段取り考えといて!」と笑顔で言われたので、

前日ホテルで一生懸命考えた。

楽屋で先輩方に汚いメモと共にプランを提案。

「いいんじゃねえの」みたいな感じ。何が来ても動じない皆様。

決して無計画なわけではない。

いざ本番。ひろ木兄とマイク片手に高座へ。

まずは小咄。いい反応。流石木久扇師匠門下。

僕がやったら十中八九すべる小咄も面白い。一周回って面白い。

「次は・・・なんだっけ?」

5分で段取りを忘れるひろ木兄。素敵過ぎる。

徐々に僕がメインで解説する。口数の減るひろ木兄。

いや、あれは僕に花を持たせて下さったんだ。そうに決まってる。

段取り忘れるわけないじゃん!どんだけキャリア上なのさ。

時間通りに解説完了。完璧。僕頑張った。

博多チルドレンはノリも良く、みんな良い子だった。

末永く落語好きでいてね。

 

後半は落語実演。

僕の組んだタイムスケジュールだと少し時間が余りそうだったので

楽屋に居た楽大を高座に上げてやりたいと二代目に直訴。

「いいんじゃねえの」的な了解を頂く。懐の深い師匠。

何も考えてないとかそんなわけないじゃん。

楽大『饅頭怖い』 喜ぶ子供。おりて来た楽大が

「兄さん、やっぱ高座っていいっすね!」と子供より無邪気な顔。

楽屋仕事だけで高座が無いと前座って居辛いんです、楽屋に。

ここに居ていいのかな、って気分になっちゃう。

彼が喜んでたのが嬉しかった。

王楽兄が久々にやったという『狸札』二代目『初天神』

終演後は楽屋のカレーを頬張った一同。

戦いの後のカレーは美味い。

またも子供のような顔になる楽大。元々童顔だし。

 

カレーの匂いを撒き散らしながら次の会場へ。

東西同期会、と題された番組。

当然楽屋が賑やかになる。

月亭八方師匠、三遊亭小遊三師匠、笑福亭鶴光師匠、桂米助師匠、

三遊亭好楽師匠、月亭方正さん、三遊亭遊馬兄さん。

野球好きが多かったためか、プロ野球オーナー会議の様な楽屋。

遊馬兄『手紙無筆』方正さん『猫の皿』好楽師『紙屑屋』

米助師『野球寝床』鶴光師『五貫裁き』

小遊三師『かぼちゃや』八方師『算段の平兵衛』

方正さんはまだ落語聴き始めて3年くらいだそうな。

好楽師が袖で「うまいねえ・・・」と仰ってた。

タレントさんがやる落語って、どこか違和感があるんだけど

方正さんは凄くしっかりした落語をおやりになってた。

お話を伺ったら、きちんとビジョンというか、信念に基づいて

落語をはじめられたようで。

楽屋で稽古してる姿、八方師の高座を袖で直立不動で

勉強してらした姿。素敵な方でした。

八方師の算段の平兵衛、めちゃくちゃ面白かったなあ。

 

夜は「今評判 SWAの会」

お馴染みSWAの四人による新作競演。

僕は新作はやらないけど、密かにこの会の楽屋に入れるのを

楽しみにしてた。絶対勉強になるから。

林家彦いち師匠には初めてお会いするので緊張してたら

楽屋にお見えにならない。飛行機大遅延。

どうするどうなるどうしよう、と紛糾する楽屋。

でも時間が来たので幕開き。

 

白鳥師『最後のフライト』

飛行機が飛ばない遅れるって時に何というネタのチョイス。

昇太師『親父の王国』

主任だった喬太郎師が先に上がる事に。

出囃子が鳴った時、彦いち師楽屋入り。

喬太郎師『路地裏の伝説』

トリの高座に駆け上がった彦いち師『熱血怪談部』

 

四者四様のギャグ、噺の作り方。全員タイプが違う。

あのクオリティでいつもぶつかり合ってるんだもんなあ。

そりゃ面白いわ。人気なのも当然。この会のチケットも

かなり早く売り切れたらしいし。

楽屋仕事のために、という名目で袖でずっと聴いてしまった。

なんという特等席。なんという至福の時。

会場を後にする昇太師に

「勉強させて頂きました!有難うございました!」と申し上げたら

「勉強になっただろ」って感じのお顔をされた師匠。

かっけえ・・・。惚れる・・・。何故結婚できないんだ・・・??

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