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2010年6月

裸の付き合い

演芸会にプロレス好きは多い。

僕もその一人である。

高校生の頃初めて観た全日本プロレス。

ジャンボ鶴田率いる鶴田軍vs三沢光晴率いる超世代軍の戦い。

ジャンボさんのキチンシンクが凄い迫力で・・・。

あの一発で心奪われたっけ。

噺家になって、プロレス好き芸人の多さに驚いた。

そんな素敵な皆様と過ごしたここ数日。

 

6月26日、土曜日。

マグナム小林兄さんと、ラッシャー木村さんのお別れの会へ。

於・ディファ有明。

僕がリアルタイムで観る事が出来たのは、

試合後にマイクパフォーマンスをする温和なラッシャーさんだった。

高校生の頃に買った、プロレスライター・門馬忠雄氏の

著書を紐解いて、かつて金網デスマッチの鬼だった事を知った。

団体を渡り歩き、戦い続けたラッシャーさん。

後輩にも随分慕われていたそうだ。

盟友であるアニマル浜口さんも

「決して人の悪口も、愚痴もこぼさない人でした」って仰ってた。

人格者だったんだなあ。

献花をさせて頂いた。

でも寂しい会だったなあ。

昔の映像とかもビジョンで流せば良いのに。

色々難しいのかな。でも寂しいな、って思ってしまった。

 

6月27日、日曜日。

落語協会の柳家初花兄さんのご紹介でお仕事をさせて頂いた。

三升家う勝兄さんからのお仕事。於・溝の口。

高座は初花兄さんと私。

初花兄さんは『芝居の喧嘩』、私は『啞の釣』を。

 

初花兄さんは、去年六代目円楽師のおかげで

一緒にメヒコに行ったご縁で、以来お世話になってる。

道中随分お世話になった。色々教えて頂いた。

僕の大好きな先輩の一人。

この兄さんもプロレス大好きっ子。

そもそもメヒコに行ったのも、六代目が

向こうで本場のルチャを観たいだろうと、プロレス好きの

芸人を選んで下さったから。趣味って大事だなあ。

プロレスだけでなく、初花兄さんのお話は面白い。

後輩が言う事じゃないけど、兄さんの面白いと思うツボが

僕の好みと近しいんだと、勝手に思ってる次第。

仕事終わって喫茶店で沢山お話させて頂いたけど

あのままずっと居たいくらいだった。

兄さん、いつも有難うございます。大好きです。

僕はそんなゲーム絶対やらないっすけどね!

 

6月29日、火曜日。

好の助が我が家に来た。

来たる9月7日、去年に続いてプロレス好き芸人による

演芸会、WWWの興行が決定。

ラッシャーさんのお別れの会に連れてって頂いた

マグナム小林兄さん、いやマグナム総統率いる

プロレス好き芸人集団による演芸会。

去年の旗揚げ興行は、昨年亡くなった

三沢光晴氏の追悼興行とさせて頂いた。

今年も去年に引き続き、リビング・レジェンドである

ザ・グレート・カブキさんがゲストで出て下さいます。

 

その興行のチラシに載せる写真を好の助と撮る事に。

円楽党から出場するのは私と好の助。

狭い我が家で男同士、カーテンを閉め切って

半裸になって写真を撮り合う。きもちわりい。

どんな写真になったかはチラシが出来てからご確認下さい。

WWW公式ページはこちら

 

カブキさんの語るエピソードって本当に面白い。

あれだけの修羅場を潜ってきている人の話には

本物の凄みと迫力がある。でもユーモアもたっぷり。

プロレスファンは必聴。プロレス知らない若い人にも

聞いて欲しいとか思う。人生訓として。

WWW興行まで待てない方は是非カブキさんのお店へどうぞ。

飯田橋で居酒屋をやってらっしゃいます。

お店の詳細はこちらをご参照下さい。

 

9月7日、上野広小路亭にてお待ちしております。

・・・なんか久々にまともな宣伝だなあ、おい。

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月並みな事しか言えないんですが・・・。

6月11,12,13日は師匠とずっと一緒の三日間。幸か不幸か。

 

11日は両国寄席。圓橘一門勢ぞろいでした。

全員集合って意外と無いのよね。久々。

師匠は風邪引いてたらしく、高座勤めて

ご子息に貰ったというイタリア製の服自慢して颯爽と帰還。

師匠は『三十石』

噺の途中で太鼓入れるんだけど、それは僕の役目。

以前小朝師匠がプロデュースなさってた

大銀座落語際で師匠がこれやった事があって。

当然鞄持ちで僕もついて行って、太鼓入れて。

お囃子のお師匠さんが身を乗り出して師匠の高座を

見つめて下さってた。満員のお客様も拍手喝采で。

師匠の噺終わって着物畳んでる時、僕の手が震えてたっけ。

この人の弟子で良かった、って心から思えた瞬間だった。

そんな思い出には特に浸る事も無くこの日の両国は終了。

いつか三十石やりたいなあ。いつか、ね。

 

本日6月12日は深川東京モダン館にて深川落語会。

師匠と僕だけ。

モダン館さんには正月以来お世話になりっぱなし。

常にどうしたらより良く落語会ができるか考えて下さってる。

暑い中、大勢お運び下さいました。

僕が『ちりとてちん』師匠が『悋気の火の玉』『寝床』

糸井重里さんって落語がお好きなんだそうだ。

で、中でも『寝床』は一番演者の個性が出るから好きって

どっかで言ってたような記憶。違ってたらごめんなさい。

三遊亭圓橘の『寝床』は最高です。

弟子が言うのもみっともないんですが最高です。

まだ聴いた事無い方は是非。お薦め。

 

今日来て下さったお客様で、

僕に差し入れして下さった方がいらした。

遠方からおいで下さったとのこと。

とても素敵な焼酎用の器を頂いた。

僕には勿体無い。こんな僕に・・・。

ブログもご覧下さってるようで、入浴剤まで・・・。

 

頂いた品物も心から嬉しいんだけど、何より

遠くからわざわざこの暑い中来て下さったのが嬉しい。

よくお客様から「楽屋に行きたいんだけど何持ってけばいいの」

って聞かれる。

来て下さるのが一番嬉しいんです。本当に。

お金出して何かを観る、聴く、ってのはお代以上に

体力も気力もいる行為だと思うんです。

寄席の常連さんとか、毎日のようにいらしてると

こっちもそれが当たり前なんじゃないかと錯覚しちゃいがちだけど

そんなの論外なわけで。それがどんだけ有難いか。

これから暑い夏、の前に梅雨が来るわけで。

雨の中でもお客様は来て下さる。

改めて、一期一会だなって思った次第です。

 

本日差し入れを下さったお客様、

お名前も伺わず、失礼致しました。

本当ならすぐにでもお礼状を出させて頂くのが筋なんですが。

ご連絡先もわからないので、

この場を借りて心より御礼申し上げます。

素敵な物を、そしてご来場、有難うございました。

 

明日もモダン館で師匠と一緒。頑張ろう。

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ギロッポンの夜 ロッカペラの夜

6月3日。

ビルボードライブ東京に行ってきた。

目的は14年前からずっとずっと大好きだった

Rockapellaのコンサート。

 

初めてロッカペラの声を聴いたのは高校生の頃。

赤坂泰彦さんのミリオンナイツで彼らが紹介されてた。

それまで存在すら知らなかったアカペラ。

声だけでこんなに楽しくて美しいものが出来るのかと

猛烈に感動して、即座にCD買いに行った。

彼らの歌は底抜けに楽しい。明るい。

いつか絶対生で聴きたいと思ってた。

最近はまともに音楽聴く時間も取れてなかったので

ちょっと忘れていたが、こないだ何となく聴きたくなって

久々にCD棚から引っ張り出してみたら凄く新鮮で。

ついでにネットで検索してみたら6月に東京来ると。

もう行くしかない。これはきっと運命の出会い。

 

ビルボードライブ東京。場所・六本木。

こええよ、いけねえよそんなとこ(◞‸◟)

田舎出身の人間にはギロッポンは敷居が高すぎる。

以前足を踏み入れたのは、王楽兄さんの真打披露パーティの後の

打ち上げだったんじゃないか。

そういうのはいいですよ。

自分じゃ怖くていけないよ。しかもお一人様ですよこちとら。

そういうの一緒に行ってくれる人なんざいやしませんよ。

2日に両国寄席で一緒だった兼好兄さんにそれ言ったら

「(一人で行くとか)ばーか!」って怒られた。

普通は女性と行ったりするもんだろうと。ですよね。

でもいないんですよ。ハハ・・・ハハハ・・・。

 

シートの予約は電話でしたんだけど、受付のお姉さんに

「一人なんですけど、一人でも恥ずかしくない席ってどこすか」

とか言ったら失笑された。しょうがないじゃんか、初めてだもの。

で、結果的にDXカウンターシート。

DXですよ、デラックスですよ。そこに一人ですよ。

 

新宿から大江戸線。

大江戸線も走るとこによって何か乗客の雰囲気違うのな。

両国で乗る時と全然違う。多分気のせい。

 

凄く綺麗でお洒落で、でも変に気取ってない素敵なお店だった。

席に案内して頂く。おお、ステージ近い。

会場は既にお客でいっぱい。

カウンター席はライブとお食事を楽しむ席らしい。

電話した時にそういう説明はされてたけど

食事ってより歌聴きたいだけだから何も食わず

ジントニックだけ頂く。1050円。え?山価格?

歌広だったらその値段で飲み放題ですぜ!

開演前に煙草吸いたかったので喫煙所に。一つ上の階。

上にはカジュアルシートってのがあって、

そこは食事は出来ない。その分お値段がリーズナブル。

よく見たら自分以外にもお一人様いるじゃん。

そっちにしときゃよかった。電話のお姉さんめ・・。

でもいいや、ステージ近いし。

席に戻るとジントニックが来た。美味い。歌広より美味い。

いや、歌広も好きですよ。いつもお世話になっております。

両国で終電逃すとよく行きます。

隣の席では白髪の紳士と物凄い美人が優雅にディナーを。

ああ、やっぱそういう席なんすね・・。

駅からここまで歩いて顔面汗ダルマになって

おしぼりでいきなり顔拭く様な

底辺の男にはそんな暮らしできねっす。

  

開演。の直前に、目の前の階段で女性が転倒した。

ヒールは気をつけなきゃ駄目よ。下駄骨折するよ。

開演。颯爽と現れたロッカペラの皆様。

僕が初めて聴いたあの頃と結構メンバー替わってる。

その頃からのメンバーはScott Leonard、Jeff Thacher

のお二人だけ。今年の1月からも新メンバーが加入したらしい。

 

最高のパフォーマンスでした。

声だけなのに。声しか使ってないのに。それなのにあの重厚な音。

スコットさんめっちゃ日本語上手なんですね。

MCずっと日本語だった。

「RockapellaとTOKYOは、20年前から夫婦デス」だって。

日本を好きでいてくれてるんですね、ずっと。

新メンバーのSteve Dorian さんは

日本の何が好き?って言われて「サキ!(酒)」っつってた。

ボイスパーカッション担当のジェフさん、

「Ellie my love」(いとしのエリーね)の出だしでむせて

照れ笑いしてたっけ。

口と、それから喉んとこにもマイクつけて

パーカッションを表現するんだけど、まーすごいすよ。

僕らが言い立てで拍手貰うのが恥ずかしくなるくらいの芸当。

いや恥ずかしくないレベルまで自分も稽古すりゃいいんだけど。

最後に「What a wonderful world」をマイクすら無しで。

笑えるほど楽しくて、泣きそうなほど美しいステージでした。

いいお店だったし。また行きたい。

またロッカペラのコンサート聴きたい。

その時は女性と、ってより、家族で行きたいと思った。

自分に子供が出来たら、ああいう時間を体験させてあげたい。

どう思うかはわかんないけど、若い内から本物を知るべきだと思う。

食べる物とかもそうなんだけどね。なんでも。

そういう相手が居れば、の話ですが。

祖母が私の顔を見るたびに

「アンタの子供の顔見るまであたしゃ死ねないよ」

と言ってくる。

このままだと祖母が世界最長寿への道を歩んでしまう。

 

それにしてもあれだけびびってたのに一人で六本木行けた。

ギロッポンを制した。夜王ですな。

夜王こと私はその後、「貴奈」という喫茶店で珈琲を飲んだ。

そこは凄くお洒落で落ち着けるお店。

店員さんに用がある時はテーブルにある蝋燭に

マッチで火をつけるシステム。洒落ている。

早速火をつけようとしたら目の前に店員さんが水持って立ってた。

「あ、大丈夫ですよ」とたしなめられた。

夜王の称号は返上することにしよう。

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最低限のマナーは欲しい

6月になった。
今年を振り返るにはまだ早いが
まあここまでろくな事がなかった。
ヘルニアだけでもしんどいのに
骨まで折るとは。
今月から何となく好転しそうな
気がする。気がするだけだが。

今月は両国から。
これから両国へ行く。
寄席の楽屋は上の師匠から前座まで
みんなで一緒に使う。
着替えも当然一緒。
抵抗感も性的興奮もない。
そういう人居るかもしれないけど。
僕もこれから両国の楽屋で
着替える。
着物で移動は汗っかきの
僕にはきつい。

以前お客様に
「じゃあ円楽師匠の生着替え
見た事あるんですか?
すごーい!」
って言われた。
いやだって、見ないと
着付け手伝えないもん。
見たくなくても見ますよ。
嫌だってんじゃないよ。
でも「見たいですぅ!」は
なおまずいだろ。
六代目の人気は凄いのう。

よく言われる事だけど、
パンツの替え時って難しい。
ヨレヨレになっても
まだはけるじゃん、と
思うと中々捨てられない。
穴開いたらアウトだけど。
ちゃんと定期的に新しいの
補充してるからそんなに
ひどいのは履いてないはず。
前田慶次も捨丸に
「褌だけはいつも綺麗にしておけ」
って言ってたし。
いくさ人の心意気。
でもベテランもすぐには
解雇しない。
若い綺麗な子を履くのは
人目に触れる時だけで
いいわけだ。

これから両国寄席。
だから今日は綺麗なパンツを
履いている。
多分楽屋の誰も見てない。
見栄なのだ。

人からどう見られてるか
気にしなさ過ぎる人が
最近多い気がする。

僕らの商売はそういう
見栄とか凄く気にする。
師匠や兄弟子から
その日のギャラ貰う時も、
裸銭では渡さない。
どうしてもって時は
「裸でごめんね」
と言われる。
額は同じだろ、って
人もいるかもだけど、
そういうこっちゃないの。
食事のマナーとかも
同じだと思う。
汚く食べて喜ぶ人はいない。
人の目を気にし過ぎるのも
駄目なんだろうけど
最低限の作法は
ある方がいい。

6月になった。
子供手当てが支給されてるらしい。
独身には関係無い。
ニュース見たら手当て貰って
カメラにそれ見せて
笑顔の親が映ってた。
裸の一万円札を扇子みたいに
拡げてた。


子育ての苦労を知らない私には
その有り難みも解らない。
でもその親の姿を
いいもんだとは思えなかった。
私の祖母は子供手当てに対して
「今の若い親は甘ったれてるよ」
って言ってた。
我が祖母ながら
いいなあと思った。

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