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今日のリハビリ

ふぅ。夕食を頂きました。夜食って時間だが。

独り鍋のなんと寂しいことよ…。あーあ、誰かと鍋つつきたい。

さて今日の落語リハビリレポ。

何しろ退院後一発目の高座だから緊張した。

歩行も正直まだままならないのに、高座まで辿り着けるのか。

そして正座は出来るのか。喋れるのか。不安は尽きない。

今日は宮城県白石市で、楽太郎師匠の会に出させて頂く。

番組は三遊亭好の助、橘也、仲入り、めおと楽団ジキジキ、楽太郎師匠。

寄席で一番偉いのは主任。その次に偉い人が出るのが

仲入り前のポジション。

当初送られてきた番組表は僕が最初の出番で、好の助が仲入り前。

好の助がそれじゃいやだと一応兄弟子の私を立ててくれたらしい。

いいのにそんなの。地方公務員の倅のどこの馬の骨だかわかんない

こんな男より、血統書つきの二世落語家の方がお客さん喜ぶだろうに。

東京から新幹線に乗る。楽太郎師匠は一時間遅く会場入りなので

好の助と一緒のはず。でもホームに誰もいない。ジキジキさんもいない。

どういうこと?ドッキリ?とにかく乗る。

上野で好の助合流。

二人仲良く並んで座る。そういう風に切符取ってもらってたので

仕方なくとかじゃなく、仲良く並んで座る。

色々話をした。とても有意義なディスカッションだったと自負している。

内容は覚えてないけど。まるっきり。

大体は自分の入院についてだった気がする。

時の経つのを忘れるほどあっという間に白石蔵王駅。

会場はすぐそこだった。

つつがなく準備を終えて師匠の到着を待つ。

到着の時間を見計らって楽屋口前で待つ。外。寒い。

若干雨模様。主催の方とお話する。

「この会場ってガラスの部分多いよね」

「ああ、そういえばそうですねえ。地震来たら大変ですねえ」

他愛ない会話してるうちに師匠到着。

今日も師匠はスタイリッシュだ。コートがおしゃれだ。

生まれたままの姿にあのコート一枚で道行く人に

「ほぉ~ら」ってご開帳しても多分怒られないと思う。

それぐらいスタイリッシュだ。

師匠に挨拶して、それから楽屋の弁当を貪る。

仕出しの弁当屋の名前が「田舎庵」

何と奥ゆかしいネーミングだろう。

ど田舎の繁華街に「大手町」とか「○○銀座」とか名付ける不届き者に

田舎庵の社長の爪の垢でも煎じて飲ませてやりたい。

一番太鼓が鳴る。私は弁当を貪る。その時、歴史は動かなかったが

楽屋が動いた。揺れた。震動した。

地震。

おいおいwwwさっきあんな事言ったらホントに地震きちゃったよw

私の楽屋に師匠がきて「地震あったろ今」

怖いのかい?怖かったら俺の胸に飛び込んできていいんだぜ。

そんな事微塵も考えずに

「はい!揺れました!まだテレビの速報は出ておりません!」

直立不動で返答する。口中の天麩羅は慌てて嚥下した。

開演。好の助が扇子を曲げるいんちk・・もとい、マジックを披露。

会場はそれだけで爆笑に包まれる。

その後も安定したマクラから「転失気」。終始お客様は笑ってる。

さすが二世落語家。ものが違う。

15分の持ち時間をきっちり5分余計にやって私にバトンタッチ。

背筋伸ばしてちゃんと高座に上がった、と思う。

必死で喋った。ヘルニアの事は言わなかった。

変に同情されると笑いが起きないし、何より

お金払って来て下さってるお客様にそんなネガティブな事言っても

何のサービスにもならんし。

メキシコ行った時の話してから師匠圓橘直伝「時そば」。

何とかやり終えた。途中痛みが走ったけどよく頑張った。

誰も褒めてくれないから自分で自分を褒めてやりたい。

お仲入り後はめおと楽団ジキジキさん。

ピン芸の自分からすると、ああやってコンビ(お二人はご夫婦だけど)で

掛け合いができるってのは、大変だけど楽しいんだろうなあと

いつも羨ましく思う。協調性皆無な自分には出来ないだろうけど。

大学の卒業旅行の時、みんなで写真撮るのが嫌で遠くへ行ってた

ような自分にはコンビで仕事とか無理だ。

つうか写真撮るのも嫌なら旅行も行くなよと言いたい、自分に。

盛大に会場を盛り上げて、主任の楽太郎師匠へスイッチ。

師匠はゆっくりと高座へ。

袖から顔を出してまず一礼。高座に上がって深々とお辞儀。

すっと会場に溶け込む。

多分高座の出来って、座った瞬間になんとなく決まるんじゃないかと

たまに思う。

だからお辞儀は大切なんだと思う。上手く表現できないけど。

自分もお辞儀には気を使ってるつもりだけど、果たして

お客様にはどう映ってるのか、自分で自分の高座見た事無いから

いつも不安になる。

楽太郎師匠は淀み無く高座に居場所を見つけ、すっと座って頭を下げた。

その動きが綺麗だと思った。

師匠圓橘を初めて見た時も、高座に上がった瞬間の佇まいで

もう惚れてたっけ。

そういう芸人になりたい。

そんな美しい楽太郎師匠はお酒の話をしてから

とても美しく「禁酒番屋」。いやあ美しい。

お侍に小便飲ます噺すら美しい。爆笑のうちに終演。

20100130

楽太郎師匠の高座姿。肖像権対策バッチリ☆

師匠の着物を好の助と寄ってたかって畳んでタクシーを待つ。

その時、歴史は動かなかったが二世落語家が動いた。つづく

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